BELLCO Power Urethaneによる
ボディ補強についてのFAQ


1998.11.25記/1999.8.19改訂/2000.
11.18改訂


  たいへん多くの皆さまから「ベルコ・パワーウレタン」に関するお問い合わせをいただいております。
 ここでは、なぜベルコ・パワーウレタンによってボディ剛性が高まるのか? 他のボディ補強手法との比較などに関する基礎的な説明を行ないます。
 また、代表的な質問事項とそれに対する回答を掲示いたしますので、ご参考ください。


自動車のボディ構造について
 現在の乗用車は、大半が「モノコック」構造のボ ディを採用しています。モノコックとは、「外皮が強度部材を兼ねる構造物」を指す言葉です。簡単にいえば、外骨格の生物(蟹など)をイメージすればいいで しょう。
 自動車用モノコックボディの歴史は古く、1940年代にはすでにアダム・オペル社が採用しています。主な目的は大量生産に対応することと、部品点数の削 減によるコストダウンだったと言われています。それ以前は鋼管などで組み上げたフレームの上に独立したボディシェルを載せる「フレーム」構造が主流になっ ていました。現在でもトラックなどではフレーム構造を採用しています。
 建築物に例えるとわかりやすいと思いますが、木造家屋や重・軽量鉄骨がフレーム構造で、パネル工法や鉄筋コンクリートがモノコック構造に相当します。
 ただし、一口にモノコックといっても数多くの種類があります。たとえば純レーシングマシンのモノコックシャシーと乗用車のモノコックボディでは、設計の 目的からして異なっている部分がありますし、航空機や船などもまた違った構造のモノコックになっています。
なぜボディ剛性が重要なのか?
 「剛性」と「強度」は違うものです。剛性はモノ の「変形しにくさ」を表し、強度は「壊れにくさ」を表す言葉です。
 さて、乗用車のモノコックボディは、プレスで成型した鋼板を溶接でつなぎ合わせて組み上げられています。溶接は部分的に線溶接が使われますが、ほとんど が点溶接です。これを、便宜的に「紙の板をホチキス、もしくは糊で点止めして組み上げた箱」と考えてみましょう。
 この箱の四隅に車輪を付け、後ろから押したとします。この時、紙箱の剛性が押される力に対して必要充分であれば、まっすぐスーッと走っていくはずです。 しかし紙箱の剛性が不足していると、押した力が箱の形状そのものを変形させてしまい、箱はまっすぐ走れません。コーナリングなどで横からの力がかかった時 も同様、剛性不足の箱は変形してしまうためにタイヤの接地が不安定になり、思ったラインをトレースすることが難しくなります。
 実際のクルマではサスペンションなど各種のばね系も介在してくるので、更に複雑な動きとなりますが、原理としては紙箱の例と同じことが起こっていると考 えられます。
ボディ剛性は高ければ高いほどいい?
 諸説あるところですが、当社が長年に渡り数多く の競技車両を手がけて来た経験から言えば、「やはりボディ剛性は高いほどいい」が結論になります。
 ボディ剛性が高まることで、以下のようなメリットがあります。

@サスペンション追従性の向上
Aトラクションの向上
B前後タイヤの位相遅れの減少
Cフルブレーキング時の姿勢が安定する
Dクルマの挙動が把握しやすくなる

 論より証拠、たとえば全日本GT選手権に出走している車両のボディ内部には、驚くべき太さのロールケージがはりめぐらされています。後述しますが、この ロールケージは安全性確保だけでなく、積極的にボディ剛性を向上させる意味合いが大なのです。また、世界最高峰の競技車両であるFー1マシンは「カーボン ファイバー・コンポジット材」によるモノコックシャシーを持っていますが、これは完全剛体であり、基本的に応力によって変形しません。この事実を持ってし ても、よく言われる「ボディ剛性は高すぎても良くない」説の根拠がいかにあやふやなものかが理解できるでしょう。
ボディ剛性向上のための手法
 では、ボディ剛性を上げるためはどのような手法 があるのでしょうか?
 いちばん手っ取り早いのは、鋼板の板厚を上げることです。しかし鋼板が厚くなるほどプレスの成型自由度など加工性が悪化しますし、重量やコストの面で不 利になるのが難点です。ちなみに乗用車のボディは、剛性とその他の要求のバランスポイントとして、だいたい鋼板を使っています。
 板厚が同じなら、それ自体の硬度が高いものの方が剛性面で有利になります。しかし、これも加工性やコスト面などの問題で、特殊なものは使いづらいという 事情があります。
 そこで勝負になるのが構造面の工夫です。エンジンやサスペンションなどのパーツを効率良くレイアウトし、居住空間を確保した上で、剛性や強度が必要な部 分にはガセットを追加したり、メンバーを渡したり。
 また、ボディ剛性には「全体剛性」と「局部剛性」があります。読んで字のごとく、全体の変形しにくさ、部分的な変形しにくさを表わしますが、まず、ボ ディ全体がしっかりとした剛性を確保していることが大前提で、その上でサスペンション取付部やルーフなど大きな力がかかる部分の局部剛性も高めることが、 クルマ全体の運動性を高める上で非常に重要になってくるのです。
 ボディ剛性の高さで評価されるドイツ車も、実際に計測してみると、全体剛性は国産車と大差ないレベルにすぎません。あのカッチリとした手応えは、実は局 部剛性の確保によるところが大きいようです。
すでに組み上がっているボディ
に対する剛性向上の手法
@ロール ケージ(ボルトオン)
 よくありがちなボルトオンタイプのロールケージでは、ボディ剛性はほとんど上がりません。これはサーキット走行や競技など、装着が義務付けられている場 合にその条件をクリアするためだけのものです。あくまで、「車両が横転した場合、乗員の生存空間を確保する可能性を高める」ためのものと考えてください。
 組立式がほとんどなので、取付作業そのものは比較的容易にできますが、ボルトオンのために車体に穴を開けなければならず、その部分の防錆処理も必要にな ります。ジョイント部のボスが重く、通常の7点式で40kg前後あることを覚えておいてください。

Aロールケージ(溶接)
 真面目に作られた競技車両は、ロールケージを単にボルトオンするのではなく、ルーフやピラー部など要所にキチンと溶接して装着します。また取付点に厚板 を噛ませて取付剛性を確保する、ドアなど大きな開口部には専用のステーを追加する…といった作業も同時に行ないます。
 これはモノコック構造の中にスペースフレーム構造を併せ持たせることであり、優れた技術を持つファクトリーが作業した場合、ボディ剛性はノーマル比で 300〜500%も向上することが確認されています。
 ただし、取付のためには一度ホワイトボディに近いレベルまでバラさなければならず、たいへんな手間がかかります。ショップに依頼した場合、それはイコー ル費用として跳ね返ってきます。また、溶接するということは、鋼板に施されている防錆処理のための保護膜を破壊することとイコールで、さらに高熱が加わり つつ酸化するわけですから、しっかりと防錆対策をしておかないと、あっという間に錆が進行してしまいます。
 また、重量の面でもかなりの増加になります。車種とロールケージの構造にもよりますが、だいたい30〜60kgの重量増は避けられません。

Bスポット溶接点増し
 紙箱の例えで言えば、糊づけする点の数を増やすことに相当します。鋼板同士の接合点が増えはしますが、基本的な構造が変わるわけではありませんから、実 際の剛性向上幅はせいぜいノーマル比で最大20%程度です。
 にもかかわらず作業にはかなりの手間がかかるため、ショップに依頼した場合の費用は莫大なものになります。重量面での増加は少ない(3〜5kg)として も溶接によって防錆皮膜をことごとく破くことになるので、錆の発生は避けられない事になり、純競技車ならまだしも一般車に行なう加工ではありません。効果 がないとは言えませんが、コストパフォーマンスのいい手法ではありません。

Cリベット
 一見、スポット溶接と同じ効能があるように思えますが、リベットはそれこそホチキスのようなもので、接合点は「固着」していない点に注意してください。 特に自動車のボディに使われる鋼板程度の厚みでは、応力がかかるとその穴がどんどん広がってしまいかねません。つまりボディ剛性、特に全体剛性の向上に関 してはほとんど貢献しません。
 またリベット穴の断面を防錆処理することは非常に難しく、その部分は金属の地肌がむき出しのままになるわけですから、リベットを打ち込んだ瞬間からどん どん錆が進行して行くことは必至です。見た目の強度アップは望めても、実強度は測定誤差程度です。

D当て板部分補強
 単純に板厚を増やすわけですから、その部分の局部剛性は向上します。しかし全体剛性の向上に貢献する余地はほとんどありません。溶接による錆の問題もあ ります。

Eストラットタワーバー、ロワーアームバーなど
 紙箱の内部に竹ひごなどでつっかい棒をするのと同じことで、局部剛性はわずかながら上がることもあります。ただし、取り付け位置とその構造いかんで効能 は大きく変わってきます。よくある、ストラットタワーの頭にネジ止めするタイプではほとんど剛性向上に貢献しませんし、逆にその部分をガセット構造として 力をしっかり止められるようにすると、今度は鋼板が変形してしまったり…という問題が起こってきます。

Fベルコパワーウレタン
 サイドシル部分に硬質発泡ウレタンを充填するだけなので、作業は簡単。またシル内部の金属表面に接着し、空気と水分から遮断するため、錆の問題に関して はかえって有利とも言えます。重量増加も数kgで済み、外観上はまったく変化なし。それで実測値100%程度のねじれ剛性向上が確認されていますから、競 技車両を作るのでもなければコストパフォーマンスの点では非常に優れた剛性向上手法と言えます。
パワーウレタンでボディ剛性が向上する理由
 クルマのボディは単純な空箱ではなく、内部にい くつかの隔壁を設けたり、メンバーを渡したり…という手法で剛性と強度を確保しようとしています。その中で、いちばん大きな力を受け持たなくてはならない フロア部の剛性を確保するために設けられているのが「サイドシル(ロッカーパネルともいう)」です。
 同じ素材で厚みも同じなら、板状よりも箱状のほうが剛性が高いことは理解できると思います。そこで大きな力がかかるフロアの左右端を箱状、角パイプ状と したものがサイドシルです。しかし、角パイプであっても内部は空洞ですから、大きな力が働けばわずかなりとも変形してしまいます。
 パワーウレタンは、このサイドシル内部の空間に硬質発泡ウレタンを充填することで、剛性を向上させ、応力による変形を抑える効能を持っています。もちろ んフロア全体の剛性も重要なのですが、実はフロア全体がねじれる前にサイドシルがわずかながら変形してしまうため、この部分の剛性向上が全体剛性の向上に 大きく貢献するのです。
 先の紙箱の例をあてはめれば容易に理解できると思いますが、紙の角柱を作り、両端をを持ってねじると、角柱は簡単にねじれてしまいます。しかし、角柱の 内部にパワーウレタンが充填されていれば、角柱はまったくねじれなくなりますね。
 ちょっと物理に詳しい人なら、「パイプの内部に他の物質を充填しても剛性は変化しない」という定理を思い出し、矛盾を感じるかもしれません。しかし、そ れは「丸パイプの曲げ剛性」の話であって、「角パイプの内部に硬度の高い物質を充填」すれば、「ねじり剛性」は確実に向上します。これこそが「パワーウレ タン」の秘密なのです。
 また、最近は自動車メーカーでも良く似た物質をピラー内部やメンバー内部に充填し、衝突安全性の向上などを図るケースも増えてきました。これもパワーウ レタンの着眼点の正しさを実証する事実ではないかと思われます。
ウレタンとは?
 ひとことで「ウレタン」と言っても、その種類は 非常に数多くあります。その一種である発泡ウレタンは、化学的には「イソシアネート」と「ポリオール」が結合した状態のものを指します。
 発泡させるための手法にもいくつかの種類がありますが、パワーウレタンは「2液混合」タイプとしています。A液、B液の2液が混合されると化学反応で 「ウレタン結合」が起こり、炭酸ガスを発生しながら発泡します。この炭酸ガスがウレタン内部の気泡となり、完全に硬化した場合、非常に軽量ながら高い剛性 を持つ物質となるのです。

 では、パワーウレタンはどんな性状を持つ発泡ウレタンなのでしょうか?

@発泡率が高い=軽量である
A金属面に強力に接着する
B剛性が非常に高い
C耐久性に優れる
D取扱いが比較的容易

 実はサイドシル内部にウレタンを充填するボディチューン法は、かなり昔から存在していました。しかし当時のものは取扱いが難しく、また性状の面でも耐久 性に不安が残ったり…という問題があったのです。当社としては、それらの不安要素が残る以上、一般的なボディチューン法としては広められない、との判断を していましたが、品質の改良を進め、問題点をほぼ払拭できることが確認できたため、パワーウレタンの市販に踏み切りました。
パワーウレタンに弱点はないのか?
 残念ながら、パワーウレタンも完全無欠のボディ 補強法とは言えません。現状で考えられるデメリットは、大きく分けて2点あります。
 まず、作業レベルによって仕上がりに大きな差が出ることです。パワーウレタンを充填する際の撹拌のやり方、時間、温度などの条件から大きく外れてしまう と、きちんと発泡せず、もしくは金属面に接着せず、所定の性能を発揮できない場合があります。
 もうひとつは作業に失敗した場合、リカバリーが難しいことです。きちんと発泡していないウレタンを除去し、やり直すということは事実上不可能です。
 もちろん、これらの弱点を克服すべく、当社でもたゆまぬ改良を続けています。今後のパワーウレタンにご期待ください。


Q. 「ベルコ・パワーウレタン」って何です か?
株式会社ベルコ様とオリジナルボックス (以下、当社)が共同開発した、特殊な硬質発泡ウレタンの商標です。
 これをサイドシル(ロッカーパネル)内部へ充填することで、ボディ補強、剛性アップを図るチューニング手法をも指します。
Q. 作業を依頼した場合の価格と、DIY用キットの価格は?
 当社で作業した場合、価格は5万9000円 (“小型車”一般・税別)〜7万9000円(スカイラインGT-R、80スープラ程度までのクラス・税別) の間に設定しております。
この範囲を越える、たとえばセルシオなどの大型セダン等に関しては、追加請求させていただくことになります。

 価格の差は使用するウレタン原液の量だけではなく、充填作業に必要な工程、具体的には内装はがしや穴あけなどの作業量と 難易度によって決まります。

 「DIYキット」は1万9000円(税別)で、分量的には小型車でだいたい1.5台分ぐらいの作業が可能です。 ただし、これは車種によっても異なります。過去の作業例中、最高の分量を使った80スープラの場合、 1台でキットの分量をすべて使い切ってしまいました。

 DIYキットは店頭以外でも、口座振込(ご入金を確認後の発送)、現金書留、もしくは代引きで発注が可能です。

※価格はすべて送料別となっております。
Q. 工賃が高いように思えるが…?
 DIYキットの価格と、作業工賃込の価格差が 4〜6万円もあるので工賃が割高に感じられるかもしれませんが、 実はこの作業、「ウレタンを流し込む」ことは作業のほんの一部。その前準備がかなり大変です。

 まず、サイドシル部分を裸にする作業が必要になります。シルスポイラー等を装着しているクルマだと、その脱着作業が 必要ですね。次に、発泡したウレタンが付着しないよう、内装を必要な分だけはがして待避させ、 また発泡中のウレタンが圧力によってしみ出してこないように各部をシールしたり、車種によっては前後のシートを外して……というように、 けっこうな工程が必要になります。

 また、ウレタンをきちんと発泡させ、隙間なくシル内を充填するためには、多少なりともノウハウが必要になってきます。 とくに気温が低い時期は、ウレタンをきちんと発泡させるためにさまざまなテクニックが必要になります。

 ということで、車種にもよりますが、だいたい2人がかりで3〜5時間程度の作業量になるため、この価格設定とさせていただいています。

 ちなみにDIYキットを購入されてから、ご自分での作業直前や作業中に「どうやればいいんですか?」と 電話でお問い合わせいただくことが多いです。
 もちろん、可能な範囲でサポートはいたしますが、現車が目の前にない状態では、常に適切なアドバイスができるとは限りませんし、 どうしても一般論、もしくは必要最低限の内容になってしまう傾向がある点はお含みおき下さい。
Q. DIY作業で失敗した場合、どうすればい い?
 どうしようもありません。

 「ただウレタンを撹拌して流し込めばいいんだろ」と思っている方が多いようですが、前述のように所定の性能を発揮させるためには、 それなりの経験とノウハウが必要です。
 申しわけありませんが、DIYキットを購入された方に、作業の成否までは保証できません。
 ただし、作業に失敗した場合でもデメリットは「剛性が上がらない」ことと、へたをすると水抜き穴を塞いでしまうこと……程度ではあるのですが。
 絶対に失敗したくない、というのであれば、やはり信頼できるショップに作業を依頼されるのがよろしいでしょう。
Q. DIYする際の注意点 は?
 まずは後述するような理由から、サイドシル内部 の構造を正しく理解することです。特にオープンカーの場合は排水経路を塞がないよう、 くれぐれもご注意を。
 またシートベルトのリトラクターなどに干渉しないように注意する必要があります。
 次に、施工時の湿度、温度にあわせて撹拌する時間を調整することです。DIYキットに入っているウレタン原液の分量は、 ほとんどの車種の場合1台では多すぎるほどのものですので、まずはしっかり練習してから作業してください。 作業の要は「いかに効率良く発泡させ、シル全体にしっかりと充填させるか」です。 一見、成功したように見えても、実はウレタンがきちんと発泡していないため、重量ばかりかさんで肝心の強度が出ない…… ということもあります。
 また、発泡したウレタンの接着力はかなりのものです。発泡時の圧力もたいへん高いので、ちょっと油断すると各部から吹き出してしまい、 内装などに付着、はがれなくなってしまうこともありますので、くれぐれもご注意ください。
Q. ボディ剛性はどの程度上がるのか?
 開発元である 株式会社ベルコ 様が三菱ランサー・エボリューション4を使った実測データでは、ねじれ剛性に関して100%以上の向上が 確認されています。もちろん車種によって多少の違いは出てくるわけですが、ほとんどのケースで100%程度は向上すると 考えていただいてかまいません。
 一般的にはホイールベースが長いクルマ、またオープンやTバールーフなど、もともと剛性が不足気味の車種ほど、 剛性アップの効果が顕著なようです。

 パワーウレタン充填による剛性アップの実験データがダウンロードできます。
(Microsoft Excel Ver.5 Book形式 24KB)
Q. ピラーやルーフ内部にも充填できないか?
  物理的にはじゅうぶん可能です。ただしウレタンを流し込む都合上、施工時にクルマを横倒しにする必要がありますので、 当社では作業を承れません。
Q. サイドシル内部の水抜き穴の確保はどうなる のか?
 サイドシル内部の構造は車種によって大きく異な ります。
 もしオーナー様が内部構造をよくご存じであれば、施行時にその排水経路をスタッフへお知らせください。 うまくそこを避けるように作業いたします。
 ただし、よほど特殊な例でない限り、基本的には現車確認でも大丈夫だと思います。 どうしても心配な場合は、必ず修理書などでシル内部の構造をご確認の上ご予約、ご来店ください。
Q. 事故の場合の修理は受けてもらえるのか?
一般的にウレタンは燃えるので、溶接などが非常にやりにくいらしく、板金屋が修理を受けてくれないらしい が……。
 はっきり申し上げますが、その懸念は大いにあり ます。また現在、当社では板金修理は承っておりません。

 ただし、前面衝突時の生存空間確保、防音、防振などの意味合いから、新車状態でAピラー内部にウレタンを充填している車種もあります。 その手のクルマの修理を受け付けている板金屋さんなら大丈夫ではないかと思われます。

 板金修理の際は、溶接工程の前にシルを切開してウレタンを掻き出すことになります。
Q. 耐久性はどうなのか?
経年変化や振動、吸湿によってウレタンが粉末状になったり、ボロボロになったり……ということはないのか?
 その点に関しての心配はご無用です。
 ベルコ・パワーウレタンは、クッションや内装リフォームなどに使うものとまったく違う、少々特殊な組成のものです。
 もちろん開発元にて対振動、吸湿性等さまざまなテストを重ねております。ちなみに「吸湿性」は多少ありますが「吸水性」はありません。 きちんと発泡して金属面に接着しながらきちんと充填されさえすれば、また「DIY作業で排水経路を塞いでしまい、ウレタン表面が 常に水びたしになっている」などということさえなければ、10年程度はまったく変質しないことを確認済みです。
Q. 施工前にサイドシル内を洗浄するそうだが、防錆対策は?
 シル内部の洗浄は基本的にエアブローで行ないます。

 水洗いするのは、ダート競技用車両など特種用途で汚れがかなりひどい場合のみです。
 それでも心配な方もおられるかと思いますが、水抜き穴が空いていることが示すように、シル内部はもともと水の経路と なっています。また季節の変わり目などには内部で結露もしています。そのため、メーカーでホワイトボディを組み上げる工程で、 この部分にもしっかり防錆対策をほどこしていますから、内部を洗浄したことによって錆が発生することはまず考えられません。 仮に洗浄時の水分が残っていたとしても、ウレタンが発泡する過程で自然に押し出される、もしくは親和するカタチになります。

※シル内部に防錆ワックス等を塗っておられる場合は、内壁との接着性が多少悪くなることが考えられますが、 その場合でもほとんど通常と変わらない剛性向上効果があります。
※その他、特殊な処理を施している場合は、あらかじめお問い合わせください。 化学的に相性が悪いことも考えられますので、その点を開発元に確認いたします。
Q. オリジナルボックス以外で作業を依頼できるショップは?
 現在、全国で300ヶ所あまりのショップ様で可 能となっております。また、取り扱い作業講習を修了されたショップ様も 急激に増加中です。ただいま取り扱い店舗リストを制作中ですので、しばらくお待ちください。

 たいへん残念なことですが、海賊商品、類似品、粗悪品の類いが多数出回っています。
 一例をあげれば、某ショップでは一般的なDIYショップで販売している、内装用のスプレー式ウレタンフォームを使って作業をしています。価格的には工賃 込みで4万円程度とたしかに安いのですが、この作業でボディ剛性が向上するとは 考えられません。
 また、ネット上などで通販している安価なウレタンは、耐久性が極端に劣り、数年で劣化する可能性が非常に高いことが確認されています。

 「ベルコ・パワーウレタン」の商標なき商品に関しては、ベルコ様も当社も無関係です。よって内容物がベルコ様の 開発なさったものとは違うとも、同じともいえません。当然の話ですが、類似品の類いを使った結果に関して当社はいっさい関知いたしません。

 ウレタンがきちんと発泡しているのか? シル内部にきちんと充填されているか? といった作業の結果が確認しにくいこと、 またボディ剛性という測定しにくい性能の向上が目的のため、適当に作業をすると、最悪の場合はほとんど剛性が向上しないケースもあり得ます。

 口幅ったい言い方になりますが、当社としては、間違った作業によって、この技術全体の評価が低まることを懸念しています。 どうか目先の安さにまどわされず、確実な商品を選んでいただけますよう、お願い申し上げます。

実際にパワーウレタン処理を施された方々が、ご自分のWebページでその報告をして くださっております。よろしければご参照ください。

■アウディA4クワトロ1.8Tの場合
■トヨタ MR2(AW11)Tバールーフの場合 ←DIYの記録です